今井産科婦人科クリニック

今井産科婦人科クリニック

TEL:0542750341

婦人科 症状・主訴symptoms

婦人科 症状・主訴から

不正性器出血

出血の場所(出血源)から、外陰から、膣から、子宮頸部、子宮体部に分類されます。外陰からの出血原因として、極めて稀に外陰癌(私が医師になって41年間で1例です)、外陰膿瘍、バルトリン腺など外陰皮膚の疾患からの出血が考えられます。子宮からの出血としては、子宮頸管ポリープ、子宮頸管炎(クラミジア感染を含む)、子宮頸癌、子宮体癌、子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖症、ホルモンバランスの異常(無排卵など)、子宮筋腫などが挙げられます。

痒い・帯下が多い

一番多いのがカンジダ外陰膣炎です。カンジダはカビの一種、水虫の親戚と考えて下さい。カンジダは、もともと膣内に少数ながら常在している微生物で、体調悪化(風邪を引いた、疲労)、抗生剤内服(膣に住んでいる正常細菌を減らしてしまう)などから増殖して症状が現れます。膣内から外陰に広がるので、外陰だけを塗り薬で治そうとしても膣内に増殖したカンジダ菌を治さないと完治しません。他にトリコモナス膣炎(顕微鏡で帯下を見れば、動いているトリコモナス原虫を見ることが出来ます)、細菌性膣炎(膣内に雑菌が増殖している状態です、一般には大腸菌などもともと我々が持っている菌が増殖した状態です)が挙げられます。子宮頸部からの分泌物が多い時は、淋病やクラミジア感染も疑います。

月経痛・月経困難症

月経痛を起こす三大疾患として子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症が挙げられます。疾患が見つかる場合を器質性月経困難症、疾患が認められない場合を機能性月経困難症と称します。併し、疾患の初期特に子宮内膜症の初期は、超音波や内診でも判らないことが多々あり、腹腔鏡検査でお腹の中を見て初めて診断が付くこともあります。

月経不順・無月経

閉経が近づく40代後半なら少々の月経不順は治療不要です。受診すべきなのは、月経周期が延長する(月経が来ない)場合ではなく、出血が長引く場合です。受診の目安として、2週間以上出血があれば、月経その他の出血にかかわらず受診して下さい。無月経の場合は、40代後半でも妊娠の可能性があります。当院での最高齢の妊娠は52歳でした。

10代、特に小中学生では月経不順はまれではありません。この場合も、出血が長引く場合(2週間以上)或いは月経が終わって10日くらいでまた出血が始まる様な場合は受診して下さい。その際、基礎体温を記録していると、診断の大きな助けになります。

月経をずらしたい

旅行や試験と月経時期が重なると楽しいはずの旅行がつまらなくなったり、試験で十分実力を発揮できなくなることがあります。薬(ホルモン剤)で、次回の月経を遅らせたり早めることが出来ます。月経を早める場合は、1ヶ月程度前に受診して下さい。2週間以内だと月経を遅らせる事しかできません。この場合は予定月経の5日前から希望の日までノアルテンというホルモン剤を内服してもらいます。但し余り長期にノアルテンを内服するとやはり出血を起こしてしまいます。

過多月経

月経量が多い状態を指します。月経量を他人と比較できない為、自分で月経量が多いか否かを判断するのは困難ですが、一般的には月経の際の血液に血の塊(凝血ぎょうけつ)が混じれば、月経量が多いと看做します。過多月経を起こす疾患として子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープが挙げられます。また、血液疾患で血液凝固異常(血液が固まりにくい、出血が止まりにくい)を呈する場合、月経量が多くなります。

更年期障害(火照り、発汗、不眠など)

40代後半から卵巣の働きが徐々に低下し、女性ホルモンの減少に伴い種々の症状を起こします。問診票(別図)と下図を参考にして下さい。

更年期障害の様々な症状を表した図

図 バイエル薬品株式会社のパンフレットから引用

挙児希望(妊娠したい)

一定期間避妊をせず通常に性交しているのに妊娠しない状態を指します。妊娠率は、特に女性の年齢が関与します。

下腹痛・腰痛

婦人科疾患以外(消化器系や骨の病気)でも下腹痛や腰痛をきたすので、婦人科疾患か否か鑑別が必要ですが、鑑別が難しい場合もあります。婦人科疾患としては、感染症や大きい子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症、卵巣腫瘍などがあります。

外陰のできもの

一番多いのは粉瘤(ふんりゅう、アテローマ)、イボ、バルトリン腺嚢胞、バルトリン腺膿瘍など

何かが下がってくる・出てくる

子宮が膣入口から外に出てくる(子宮脱)状態です。子宮と同時に膣前壁、膣後壁なども下降し、腟脱、膀胱瘤、直腸瘤と呼ばれます。

 

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